ONKYO 2.1ch ホームシアター BASE-V20HDX 試用レポート(その2)

ONKYO 2.1ch ホームシアター BASE-V20HDX のモニターレビュー第2回目です。

お題目は DVD と ブルーレイの聞き比べなので、まずは自分の耳のスペックを分析。
大人には聞こえない音/聴力検査FLASH (Mosquito Sound) と モスキート音 - PCによる可聴周波数実験 を利用して認識可能な周波数域を計測してみました。どうやら僕は 50Hz 〜 19KHz までが認識可能なようです。16K - 19K はかなり集中していないと判別不能です。モスキート音の名称のごとく蚊が飛ぶ音のような感じで聞こえます。低音域がどうも年齢とともに聴覚が劣化しているようです。
※高周波を聴き過ぎて、このエントリを書いている現時点、偏頭痛がします。聴き過ぎに注意しましょう。

さて、何故にまず耳のスペックを計測したのか。それは DVD とブルーレイの音声コーデックの違いによる元データ上でのスペックの違いがあり、そもそも判別可能な耳を持っているかを自分自身知っておきたかったからです。

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測定に用いたのは VAIO AW71JB 標準搭載の内部スピーカーと BASE-V20HDX のスピーカーでしたが、信じられないことに VAIO の内部スピーカーの方が音が明瞭に判別可能でした。もっとも楽しめる音という観点では、圧倒的に BASE-V20HDX の方が上なので、単純にモスキート音の判別に対する感想でしかありません。また「周波数特性が優れている=良い音である」というわけでもありません。

ただ、娘には BASE-V20HDX 側の音も判別できているようなので、僕の耳も怪しいものです・・・(;´д`)ゞ

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ちなみに BASE-V20HDX のスピーカーの特性は下記の通りで、再生したモスキート音はちゃんと出力されていたはずです。VAIO 側の周波数特性は未公開なので不明です。

 周波数特性
AVセンター側  フロントL/R&センター&サラウンドL/R  150Hz〜20kHz
 サブウーファー(クロスオーバー150Hz時)  20Hz〜150Hz
スピーカー側  フロントスピーカー  70Hz〜50kHz
 サブウーファー  35Hz〜1kHz

それはそうと、レビュー前に DVD とブルーレイの音声フォーマットについて調べる必要がありました。なにしろピュアオーディオ界で生きてきた僕にとってはホームシアター界について、あまりに無知です。知っているのはドルビーと DTS くらいでした。いろいろ調べましたが、初心者の僕には、同梱されている説明書が一番わかりやすかったです。
正直、思った以上に音声規格が乱立している印象を受けます。この中でも実際に使われている規格は一部なんでしょうね。

ドルビーデジタル(Dolby Digital)
ドルビー社によって開発されたデジタルマルチチャンネル音声規格。モノラルから5.1チャンネルまでに対応しています。プログラム間でセリフの平均レベルを一定に保つダイアログノーマライゼーション、視聴環境の制約に対応してダイナミックレンジを調整するダイナミックレンジ圧縮、スピーカーの数に合わせて出力チャンネル数を最適化するダウンミックスなど数々の機能が採り入れられています。DVD-Videoの標準音声、米国DTVの標準音声として採用されています。

ドルビープロロジックII(Dolby Pro Logic II)
ドルビー社によって開発されたマトリックスタイプのサラウンドデコード技術。ステレオ音源を5.1チャンネルであるかのような立体音場で楽しむことができます。映画の再生に適した「Movie」モード、音楽再生に適した「Music」モード、ゲーム機などに適した「Game」モードがあります。

ドルビーデジタルプラス(Dolby Digital Plus)
ドルビー社が開発した、次世代高精細光ディスク(ブルーレイ、HD DVD)に収録可能な非可逆圧縮の高音質音声フォーマットです。48kHzのサンプリング周波数で、最大7.1チャンネルをサポートします。

ドルビーTrueHD(Dolby TrueHD)
ドルビー社が開発した、次世代高精細光ディスク(ブルーレイ、HD DVD)に収録可能な可逆圧縮の高音質音声フォーマットです。48/96kHzのサンプリング周波数で、最大7.1チャンネル、192kHzのサンプリング周波数で最大5.1チャンネルをサポートします。

DSD(Direct Stream Digital)
スーパーオーディオCDに採用された方式です。100kHzをカバーする再生周波数範囲と可聴帯域内120dB以上のダイナミックレンジが確保できるので、原音に近い音声で録音・再生ができます。

DTSデジタルサラウンド(DTS Digital Surround)
米国のDTS社が開発したデジタルサラウンドフォーマット。コヒレントアコースティックス符号化と呼ばれる算法を使用し、圧縮率は通常4:1程度と比較的低くなっています。映画館ではフィルムにプリントされたタイムコードに同期してCD-ROMに記録された音声が再生されます。

DTS Express
DTS社が開発した最大5.1ch、48kHzのロービットレート音声です。HD DVDのサブオーディオ、ブルーレイディスクのセカンダリーオーディオなどに収録される他、放送コンテンツやメディアサーバーなどの応用が想定されています。

DTS96/24
DTS96/24フォーマットソースに記録された拡張用データを使用して、5.1チャンネル再生するDTSシステム。サンプリング周波数96kHz、量子化ビット数24ビットの高音質で、きめ細やかな音声を再現します。

DTS-HDハイレゾリューションオーディオ(DTS-HD High Resolution Audio)
DTS社が開発した、次世代高精細光ディスク(ブルーレイ、HD DVD)に収録可能な非可逆圧縮の高音質音声フォーマットです。96kHzのサンプリング周波数で、最大7.1チャンネルをサポートします。

DTS-HDマスターオーディオ(DTS-HD Master Audio)
DTS社が開発した、次世代高精細光ディスク(ブルーレイ、HD DVD)に収録可能な可逆圧縮の高音質音声フォーマットです。48/96kHzのサンプリング周波数で、最大7.1チャンネル、192kHzのサンプリング周波数で最大5.1チャンネルをサポートします。

Neo:6
DTS社によって開発された、デジタル・アナログを含むすべての2チャンネルソースを6チャンネルサラウンドにするマトリックスデコード技術。映画に適した「Cinema」モードと音楽に適した「Music」モードが用意されています。また、DTS-ESマトリックスのセンターサラウンドチャンネル信号の抽出にも使用されます。

MPEG-2 AAC
AAC(Advanced Audio Coding)は、AT&T社、ドルビー社、フラウンホーファー・インスティテュート・フォー・インテグレーティド・サーキット(Fraunhofer IIS)、そしてソニー株式会社の4社の高品質マルチチャンネル音声符号化のための最先端技術を組み合わせたもので、ISOとIECの共同管轄の下に、MPEG-2規格の一部として規格化された音声圧縮符号化方式です。従来のMPEG音声との後方互換性がないので、従来のMPEG音声デコーダーでは再生できません。わが国のデジタルテレビ音声方式として採用されています。

いろいろソフト側も調べてみてわかったのですが、上記のように世代向けの高精細音声フォーマット規格も様々ある中でも、「Dolby TrueHD」、「DTS-HD Master Audio」で収録されたソフトが徐々に増えてきているようです。ブルーレイのソフトを購入するときには、是非一度、裏面の音声フォーマットを見てみましょう。DTS-HD MA と記載されていれば、事実上最高の音質を楽しむことができるはずですね。


さてさて、僕のお題目の DVD とブルーレイの聴き比べレビューをするためには、DTS-HD MA または ドルビー TrueHD 対応のソフトを揃える必要があるようです。
というわけで、下記のソフトを買いそろえました。出費がそれなりにかさみましたが、音質的には最高のものを楽しむことができそうです。

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次回は、いよいよ BASE-V20HDX による聴き比べレビューを行いたいと思います。

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